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「みやびやかな宴」

P1000668

ドビュッシーはヴェルレーヌの詩集「みやびやかな宴」から二つの歌曲集を作曲します。
第一集は「ひそやかに」「あやつり人形」「月の光」からなる3曲。
その歌曲集には、ピアノ曲「ベルガマスク組曲」、そしてその第三曲「月の光」の題名の基となった歌曲「月の光」が含まれています。
その歌詞の大意は・・・

君の魂は選り抜かれた風景。
マスク(仮面)やベルガマスク(ベルガモ人)が風情を通りゆく、
リュートを奏で踊りながら、
仮想の仮装の下で悲しげに。

短調の調べにのせて、
勝ち誇った愛やよい人生を歌いながらも、
自分たちの幸せを信じる風はなく、
彼らの歌は月の光に溶けて混ざり、

悲しく美しい月の静かな光に混ざり、
光は木々の鳥を夢見させ、
噴水をうっとりと泣かせる、
大理石像に囲まれたしなやかな大噴水を。

第2節の、歌と歌う人々とに見いだされる悲しみと喜びの交錯がこの詩全体の性格を代表していると言えます。
流動的に、しかも曖昧のまま次から次へと風景は移り変わり、その様子を音楽がしっかりと表現しています。
詩も音楽も表現しているのはあくまでも心の中。
月の光は後半になってからようやくその存在を表します。
「鳥を夢見させ」、「噴水を泣かせる」ものとして。
この部分がピアノ曲「月の光」の曲名と結びついていくのでしょう。
暗示的なピアノ伴奏とリズムの柔軟さにあふれている第一曲「ひそやかに」が私は好きです。

第二集は「うぶな人たち」「半獣神」「感傷的な対話」からなる3曲。
その第3曲「感傷的な対話」の歌詞が、ベルガマスク組曲の「月の光」と密接にかかわりのあるものです。
その歌詞の大意は・・・

人気なく凍りついた古い公園を二つのフォルム(影)が今通り過ぎていった。

彼らの瞳は死に、
唇はだらけ、
そして彼らの言葉はほとんど聞こえない。

人気なく凍りついた古い公園で、
二人の亡霊は過去を呼び起こした。

僕たちの昔の陶酔を思い出すかい?
~どうしてそんなことを思い出させたいの?

僕の名を耳にするだけで、今も心ときめくかい?
いつも僕の心を夢に見るかい?
~いいえ。

ああ、僕たちが口と口を合わせた言いしれぬ幸せだった日々!
~そうかも知れない。

なんと空は青く、希望は大きかったことか!
~希望は逃げていったわ、打ちひしがれ、黒い空の方に。

そんな風に彼らは燕麦の茂みの中を歩いていった。
そして夜だけが彼らの言葉を聞いたのだ。

どの曲も悲劇的な性格を帯び、冷め切った皮肉と地上の幸福や愛に対する否定的な考えに支配されています。
全音音階で作曲され、さびしげなピアニッシモから開始される「感傷的な対話」。
反行する旋律線とかみ合わないリズムと相まって、冬の冷たさと冷めてしまった愛を表現しているように聞こえます。
静かに静かに沈黙するような曲の最後。
ここに達するとなんとなくホッとしてしまいます。
どこにも出てきませんが、この亡霊の会話を月の光がそっと見守っているのではないでしょうか?
これだけ言葉にこだわった作曲家も珍しいかもしれません。
音楽にも自然な流れというものを追究しています。
頂点でフォルテッシモになるような音楽をわざとらしいと言い放ち、それを避けるような方法で作曲しようとしたドビュッシー。
「言葉が表現する力のなくなったところ、そこから音楽がはじまる。言うに言われぬもののために音楽がつくられる」という言葉を残しています。
裏を返すと、表現する力のない言葉からは音楽は生まれないということにもなるのかな・・・。
ドビュッシーの作曲姿勢を考えるとそんなことを考えてしまいます。

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